【高等部 中島校】SCIENCE IS ELEGANT Vol.ミクロとマクロ

コップに水を入れて放置します。コップを置くときに水が揺れていたとしても、数秒から数十秒放置すれば、コッブの中の水は全体として静止した状態になります。コップの大きさや数十秒とかという時間は、人間の五感で容易にとらえることができます。このように、人間の五感でとらえることのできる空間的・時間的広がりのことを「マクロなスケール」と言います。

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我々は、身のまわりにある物質が原子や分子といった基本的な構成単位(粒子)から成り立っていることを知っています。物質の成り立ちを原子・分子にまで還元して捉える見方をミクロな見方とか原子論と言います。我々が水と呼んでいる物質も、人間の五感では捉えきれない小さな水分子の集合体です。水分子の大きさは約0.0000000003 m程度しかありません。このように、原子や分子の存在が見えてくる空間的・時間的広がりのことを「ミクロなスケール」と言います。

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結局のところ、ミクロやマクロなスケールというものが何によって決まっているかというと、人間の五感や身体、日常や人生の長さによって決まっています。我々の身長が1000 kmで人生が100万年続くとしたら、全く異なるマクロな世界が広がっていると考えられますし、物理学のありさまも全く違ったものになっていたかもしれません。

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このように、マクロやミクロなスケールは人間を基準に考えられています。人間がいなかったとしても自然界が存在することは間違いないでしょうし、今ある物理法則が存在することも確かでしょうが、人間の存在と切り離して「我々の物理学」を考えることはできません。物理学の中でも熱力学という分野では、このようなミクロやマクロなスケールの話が多く出てきますので、「我々の物理学」の特徴が強く現れると言えるでしょう。

SCIENCE IS ELEGANT

身近なところに物理学SCIENCEは日常の中に…

文理学院中島校高等部理系担当 伴野

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