オープンキャンパスとは、大学側が関係者以外の立ち入り制限を一時解除し、誰でも大学構内を見回ることが出来る大学イベントです。基本的には、高校生が参加することでしょう。大学を見て回り、進路を考えるための情報の一つになりますし、大学側は、今どきの高校生と認識のすり合わせをしつつ、研究室の宣伝にもなる、そんなイベントです。
オープンキャンパスは、基本的に夏のシーズンになります。高校生は、3年生はさすがに受験の年、オープンキャンパスばかりに行ってい場合ではありません。2年生がオープンキャンパスの夏になりますね。ここまでの期間に、数々の模試を受けてきたと思いますが、毎回そこに志望大学を書いてきたでしょう。ふわりと進路を考えて、模試のたびにまた考えて…ただ、実はもう大学を考える時間はあまり残されてはいません。この夏に、高校生活、受験までの半分が終了します。もう受験に対して、真剣に考えをまとめる時期となっています。「どこの大学に行くか?」これによって、受験に必要なものが変わります。ですので、大学選びに注力できるこの時期、大学の情報を集めるために、オープンキャンパスをぜひ利用してほしいと思います。
私、鎌矢もかつてオープンキャンパスに参加いたしました。
お給料がでました。……あ、オープンキャンパスに参加したのは、僕が大学生の頃、になります。主催者側の立場ですね。
大学4年生、この時期にはそれぞれの研究室に配属されている状態です。ですので、オープンキャンパスでは、自分の所属する研究室を紹介をする側です。私たちの研究室はこんな分野でこんな研究をしていますよ、と。私の分野は、化学工学の中の、流体についての研究です。「レオロジー」と表現した方が正確でしょうか。あまり聞くことがない分野ですかね。
この分野のなかで、「ダイラタント流体」という流体があるのですが、この流体についてはでんじろう先生も紹介していました。番組で放送されたのは、とある白い流体の上に立つと、そのまま沈んでしまうのですが、この上で高速足踏みをした場合には、流体の表面を蹴ることができ、沈まなくなるというものです。このように「高速で流体の形状を変化させようとしたとき、流体の硬さが変わる」、表現を正確にすると「流体に与えるせん断応力が、流体粘度に影響を及ぼす」のです。この流体は、「コーンスターチ」と水を、程よい量混ぜるとつくることができます。出来上がった流体は、素早く混ぜようとするとカチカチに、ゆっくり混ぜるとさらさらに。面白い流体ですね。…じつは先ほどから、「液体」でなく「流体」と呼称しています。上記のように、さらさらな液体の様子もありながら、カチカチな固体の特性もあり、固体なのか、液体なのか、どちらの…
…話がそれましたね。オープンキャンパスで、こんな話をします。つまり、高校生たちは、こんな話をされます。
専門家とか研究者って、こんな世界にいるのか、とオープンキャンパスで感じてくれればと思います。