エネルギー変換効率とは,あるエネルギーを別のエネルギーに変換するときに,元のエネルギーの総量に対する変換後のエネルギーの総量の割合のことです。例えば,元となるエネルギーが100としたときに,20を別のエネルギーに変換できれば,エネルギー変換効率は20 %になります。このエネルギー変換効率は発電の世界でよく聞く単語になります。火力発電では,石油や天然ガスの持つ化学エネルギーを電気エネルギーに,太陽光発電では太陽からの光エネルギーを電気エネルギーに変換しています。
赤駒
発電方法はたくさんありますがそれらのエネルギー変換効率どの程度でしょうか。以下におおよそのエネルギー変換効率を示します。
水力発電⇒約80 %
火力発電⇒約40 %
原子力発電⇒約30~35 %
風力発電⇒約30~40 %
地熱発電⇒約20 %
バイオマス発電⇒約20 %
太陽光発電⇒約15~20 %
これを見ると水力発電が高く,太陽光発電が低いと言う結果になります。エネルギー変換効率は様々な要因で変化していきます。例えば,太陽光発電では気温や立地によっても変化していきます。さらに,水力発電はダムを建設しなければいけなかったりと,費用や環境面への負担も加味しなければいけません。なので,発電能力の優秀さはエネルギー変換効率の高さだけでははかることはできないのです。
青駒
とはいえ,エネルギー変換効率が高いことは重要なことです。エネルギー変換効率が高ければ,少ないエネルギーでも多くのエネルギーが得られます。しかし,エネルギー変換効率を100 %にすることは原理的に不可能と言われています。これは,変換する機器がどんなに発達しても無理です。なので現状世界中でよりエネルギー変換効率の高い機器の開発が進められています。興味のある人は是非その道に進んでみてはいかかでしょうか。
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