大里校(2023年度第41回)和歌ると楽しい

校舎ブログをご覧いただき、誠にありがとうございます。
校舎長の横森です。

校舎のお掃除をしていたらこんなものを見つけました。

なんと百人一首。それも天下の任天堂製
テレビゲームのメーカー任天堂が百人一首を作っていたなんて、生徒のみなさんはきっとご存じないですよね。

和歌ってですねぇ、わかると楽しいんですよ!
ダジャレじゃないですよ?(笑)

和歌はですねぇ、奈良時代は大事なコミュニケーションツールだったんです。
朝廷では古代中国語(漢文)の教養が必須でしたが、日々の感動を表すにはやっぱり日本語の和歌を用いていたのです。
平安時代には、朝廷で出世するには漢文!異性からモテるためには和歌だったのです。
つまり、わたしも平安時代だったら大貴族&モテモテだったりして……?

(2度目のシカさん。うん、大賛同いただきました)

真面目な話、教科書上の人物の和歌を読んでみると、印象が変わりますよ!
例えばこれ、
「吾はもや 安見児得たり 皆人の 得かてにすといふ 安見児得たり」
口語訳(現代語)では、
「私はついに、やすみ子ちゃんを手に入れた!みんなが手に入れたいと思っても手に入れられないやすみ子ちゃんと結婚したぞ!」
ものすっごいストレートな和歌ですよね。
正確に言えば安見児とは天皇の身辺の世話をするメイドさん&天皇お后候補のことで、
そのお后候補を天皇から特別に頂けるほど私は権力を付けたぞ!という意味でもありますが、
「結婚できた!やったーーー!うらやましいだろ!」
というストレートな気持ちが伝わってきますよね。

実はこの和歌、あの中臣鎌足の和歌です。

歴史の教科書上だけだと
「天智天皇に協力して大化の改新を成した藤原氏の祖」
という、なんとも権力のお化けのような人物ですが、
この和歌を読んでみると、けっこうはしゃぎやすいタイプなのかもしれません。

続いてこちら、
「瀬をはやみ 岩にせかるる 滝川の われても末に 逢はむとぞ思ふ」
口語訳だと、
「流れが速く岩でせき止められた滝川の水が、岩に割かれて別れてしまっても、いずれまた再会しようと思う」
直訳だと訳が分からないですが、
「急流が岩にぶつかり二つに分かれてもまた合流するように、愛しいあの人と別れてしまっても、いつかきっとまた再会しようと思う」
こんな恋愛感情を詠った和歌だと言われています。
しかし!
実はこの和歌、日本三大怨霊の一人・崇徳上皇(崇徳院)の和歌です。

(この和歌は百人一首にも掲載されています)
崇徳院はですね、弟に後白河天皇という天皇がいたのです。
一時は同じ邸宅に住み、一緒に遊んだこともある兄弟柄です。
しかし、父である鳥羽上皇が亡くなった後、関係が急変
崇徳上皇は後白河天皇を従わせて「院政」を行おうとしますが、後白河天皇が拒否。
その結果、源氏と平家を巻き込み保元の乱へ発展します。保元の乱の末に、敗れた崇徳上皇は島流しにされます
反省した崇徳上皇はお経を書いて後白河上皇(天皇から上皇になっていました)へ送りますが、なんと後白河上皇は送り返します。
崇徳上皇、絶望血文字で送り返された経典に、
「我、日本国の大魔縁となり、皇を取って民とし民を皇となさん」
と書き込み、その後、髪や爪を伸ばし続け夜叉のような姿で亡くなりました
実際、崇徳上皇が亡くなった後は朝廷の有力者が亡くなったり、平清盛が後白河上皇を幽閉したりという不穏な事件が続きました。
しかしですね、そんな恐ろしい「怨霊伝説」のある崇徳上皇ですが、
この和歌を読むと、実は家族と仲良くしたかった可哀想な人なのかもしれない、と思いませんか。

まあそんな風に!
和歌は分かると楽しいですよ!歴史の見え方が変わります!
そして高校古典・大学入試に頻出です!
まずは百人一首からどうぞ!

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