【高等部 中島校】SCIENCE IS ELEGANT Vol.虹の七色

科学者のニュートンと言えばどんなイメージを持っているでしょうか?多くの人は万有引力を発見したという逸話を思い浮かべるのではないでしょうか。もちろんニュートンは、この逸話に代表される力学の研究を数多く行っていますが、実は光についても重要な研究を行っています。

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ニュートンは、「光とは何か?」という素朴でありながら深淵な疑問に対して、レンズ・プリズム・望遠鏡・顕微鏡といった当時の最先端の技術を駆使して研究を行っていました。そんな1665年のこと、ペストという感染症がヨーロッパで大流行し、ニュートンが所属していたケンブリッジ大学も閉鎖され、大学での研究活動を中断せざるを得なくなりました。そこでニュートンは、プリズムなどの実験器具を実家に持ち帰り、光の実験を開始しました。

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ニュートンは、家の扉に小さな穴を開け、そこから暗い部屋の中に太陽光を取り込み、太陽光線をプリズムに入射しました。すると驚いたことに、白色の太陽光線が虹色になってプリズムから放たれたのです。この実験結果から、ニュートンは古代ギリシャ時代から信じられていたアリストテレスの考えである「光の本性は白色」を覆して、「光は屈折率の異なる様々な色が混ざり合ったもの」であることを主張し、1704年には「Optics(光学)」という論文を出しました。

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実は、「虹が七色」というのを決めたのはニュートンだと言われています。ニュートン以前には3色や5色ということも言われていましたが、ニュートンはなぜはっきりと色分けされていないにもかかわらず7色としたのでしょうか。それは意外にも音楽と関係しています。当時、自然現象と音楽は深いつながりがあると考えられていました。なので、ニュートンは音階がド・レ・ミ・ファ・ソ・ラ・シの7音を基本とすることと結び付け、光も7色を基本とすると決めたのです。

SCIENCE IS ELEGANT

「知る」ことで世界が「広がる」「学ぶ」ことで世界が「色付く」

文理学院中島校 理系担当 伴野

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