大里校(2023年度第180回)長閑な春にございます。

校舎ブログをご覧いただき、誠にありがとうございます。
校舎長の横森です。

上条&押原のみなさん、テストお疲れ様でした。
暖かくなってきまして、の影を感じますね。
ただ明日は雪が降るとか。できれば休校にはしたくないので積もらないでほしいですね。

暖かくなってきたからか、私は寝ても寝ても眠いです。
寒いからではなく、眠いから布団から出たくない日がここ数日。
うっすら起きると、頭上の窓から鳩の鳴き声が聞こえてきます。
まさに「春眠不覚暁 処々聞啼鳥」です。中2国語の範囲でしたね。
孟浩然の、日本で一番知られていると言える漢詩です。

実は単に長閑な春の朝を歌ったのではなく、役人になれなかった孟浩然が
「役人になった連中は朝早く起きて出勤してて大変だね!僕はひたすら寝てるけどね!」
居直りの気持ちを込めた漢詩だとも言われています。

 

日本の詩人でいえば、正岡子規はこんな俳句を残しています。
「長閑さや 雨も霞と 思はれて」
なんか、好きなんですよこの俳句。
ぱーーーっと晴れた景色ではないですが、
春の空が曇って暗み、細かい水滴が空中を舞っている落ち着いた雰囲気が感じられますよね。
そういえば一年前、私が舞浜まで下道5時間強行ドライブした時大里校(2023年度第17回)パンケーキ食べたい②)もこんな感じの天気でした。懐かしいです。
さすが、写生の俳人・正岡子規です。

結核に苦しみ、寝たきりになりながらも俳論・歌論を世の中に問い続けた人物ですが、
同時にかなりちゃっかり者のエピソードも有名です。
「ウナギ御馳走するよ!」と言って友達とウナギ屋に行き、
「じゃ、後頼んだ」と言って先にウナギ屋を出て友達に支払わせるという、
正直セコいエピソードがいくつかあります。ちなみにこの「友達」は、あの夏目漱石です。
結核で苦しんだイメージが先行する人物ですが、
楽天家で前向きでそして成長には貪欲。明治という時代の生き写しのような人物でもあります。
ちなみに今回のタイトルは正岡子規の玄祖父・正岡一甫という人の言葉です。
変わった人だったそうで、正月のあいさつに寒梅を一枝持って「長閑な春でございます」と言って回ったとか。

 

そして春といえば、松尾芭蕉
「春立てる霞の空に 白河の関越えむと そぞろ神の物につきて心を狂はせ」
『奥の細道』の旅立ちですね。これは中3生国語の最後の教材です。
だんだん暖かくなってくるとソワソワしますよね、なんか(笑)
新しい年度への期待や不安もあるでしょうし、どっかに旅に出たい!と思うんでしょうね。時期的に。
芭蕉はソワソワして何も手につかない状態(そぞろ神の物につきて心を狂わせ)になってしまい、春旅立つわけです。

ちなみに『奥の細道』の旅路は江戸を出発して東北をめぐり、北陸を通って岐阜県大垣がゴール。
だいたい2400kmあったと言われていますが、これを150日程度で旅しています。
移動していない日もあるので最長一日50km歩いていたとか。恐るべき46歳

以上、ちょっと春っぽい詩人を紹介してみました。
こう見てみると、江戸時代も明治時代も唐の時代も、人間の感覚なんてそんな変わらないことがわかると思います。
国語の詩を読み解くとき、どれだけ作者の感覚に近づけるかというのは大事なことの一つです。
読みながら作者の感覚に近づくこと、これが詩の楽しみ方かなと思っています。
ぜひ詩を読む楽しさも国語で学んでみてください。

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