昭和校 魯迅『故郷』と〇化

こんにちは。藤原です。

双葉校で魯迅「故郷」の話が出たので、

昭和校でも「故郷」の話をしようと思います。

最後の場面

「すいか畑の小英雄の面影は、元は鮮明このうえなかったのが、

今では急にぼんやりしてしまった。これもたまらなく悲しい」

を読んでいた最中に

生徒がふと「これって、蛙化(かえるか)だね」と口にしたのです。

私「……」

私の世界が一瞬止まりました。

生徒全員がフリーズした私を見て、頭に「?」を浮かべていました。

しかし、私は気にすることなく、

蛙化の真偽が脳内で高速処理されていきます。

ワタシ、ルントウ、カイガラ、チャー、カエルカ……。

そして、ようやく私の中で結論が出た時には、思わず、

「か、蛙化だー」と叫んでしまいました。

どうしてでしょうか。

否定しようとすればするほど、

故郷の構図が綺麗に「蛙化現象」にハマっていくのです(笑)

蛙化現象とは、それまで好意を持っていた相手に対し、何らかの出来事をきっかけに

その気持ちが冷めたり、逆に嫌いになったりする現象のことです。

では、「故郷」にあてはめてみましょう。

主人公にとって、「美しい故郷」=「ルントウとの思い出」です。

少年時代、他の友だちとは違い、いろんなことを知っていたルントウに対し、

主人公は強い憧れの気持ちを持っていました。

それが大人になり、再会したルントウは現在の生活に疲れ果て、

あげく盗みを働いたと疑われる。

主人公は自分とルントウとの距離が遠くなったと感じ、

上記した「急にぼんやりしてしまった」と述べるのです。

憧れの存在からの、窃盗疑惑をきっかけにルントウに幻滅する過程が

蛙化現象に見事あてはまるのです。

数年前まで「蛙化現象」なんて言葉は一般的でもなく、存在すらしていませんでした。

それが現代の解釈(言葉)で昔の作品を捉え直すことで、

昔の作品が生徒たちにもわかりやすく伝わる。

これこそが国語の醍醐味なのかもしれません。

つまり、故郷という話は

久々に帰郷した際、主人公がルントウに対し、蛙化現象が起きてしまった話なのです。

これで、生徒たちには一発で正しく伝わりますね(笑)

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