【高等部 富士宮駅南校】SCIENCE IS ELEGANT Vol.温室効果

地球の大気は,太陽からの可視光線のような比較的波長の短い光は吸収しないで良く通す。可視光線よりも波長の短い光(紫外線等)はオゾン層の働きによって吸収されている。このため,可視光線は地表に届き,可視光線の光エネルギーは熱エネルギーに変換される。こうして暖められた地表は比較的波長の長い光である赤外線を放射する。この赤外線は大気中にある水蒸気や二酸化炭素によって吸収されるため,宇宙空間に放出されにくい。このような現象を温室効果という。

黄駒

仮に,大気中に温室効果を示すガスが全くないと地球の平均気温は約-18 ℃となると計算されている。実際の地球の平均気温は約15 ℃なので,約33 ℃も高いと言う話になる。このように地球上の生命にとって温室効果を示すガスの存在は非常に重要な役割を果たしていると言える。

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大気中の水蒸気の量はほぼ変化していないためさほど問題はないが,二酸化炭素等の他の温室効果を示すガスの量は年々増加していると言われている。大気中の二酸化炭素の濃度は植物が成長する春から夏にかけては減少するが,活動が衰える秋から冬にかけては増加する。このような季節的要因を除くと,近年では年間に約0.00023 %の割合で増加している。少ないようにも見えるがそもそも大気中の二酸化炭素の割合が約0.042 %であることを考えると,多いと考えることができる。

紫駒

温室効果の話をすると必ず温暖化の話になって来るが,もちろん温暖化の原因は多様であると考えられている。二酸化炭素濃度の増加もその原因の一つであるが,太陽活動の活発化,火山活動の活発化等々様々な要因が考えられている。しかし,我々ができることは限られている。解決しようがないことを考えていてもしょうがないので,できることを考えていくことが重要である。この分野における研究は世界中で行われています。例えば,人工的に光合成をおこなうことができる素材の研究,再生可能エネルギーの研究,二酸化炭素の排出を抑える機器の開発等々様々な取り組みがされています。ですので,興味のある人は是非その道に進んでみてはいかがでしょうか。

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