高等部 吉原校」カテゴリーアーカイブ

【吉原校高等部】読書のススメ(その6)

国語科の「THE KING」あらかわです。この校舎ブログでは私が面白いと思った小説や作家をいろいろと紹介し、能書きを垂れたいと思います。

 

今回は“世界の”村上春樹について(思いのほか長くなってしまったので、2回に分けて)綴ってみようと思います。

 

 

村上春樹は「非現実と現実の境界線」をめぐる物語を繰り返し書いてきた作家である。あるときは「不意に壁の向こうに抜けて、二度と戻ってこなかった人」たちをめぐる物語として『ノルウェイの森』『ダンス・ダンス・ダンス』『国境の南、太陽の西』『スプートニクの恋人』『海辺のカフカ』など。あるときは「壁の向こうから私たちの世界に侵入してくる【邪悪なもの】」を押し戻す仕事を引き受けた【センチネル(守り手)】として『羊をめぐる冒険』『かえるくん、東京を救う』『ねじまき鳥クロニクル』『世界の終わりとハードボイルドワンダーランド』『アフターダーク』『1Q84』『騎士団長殺し』など。いずれの場合も物語は「境界線」をめぐって展開する。

 

「越境して立ち去ったもの」は村上作品では誰一人戻ってこない。取り残された者は、なぜ彼/彼女が消え去ったのか、ついにその理由は知らされない。だが知りたい。だから「境界線」の際まで行ってみる。それでも越境者が立ち去った理由は開示されない。そのことが主人公に深い傷を残す。けれどもその代償に主人公は成熟の階段を一つだけ上り、この根源的に無意味な世界にかろうじて残された「ささやかだけれど大切なもの」を愛することを学ぶ。これは村上文学のほとんど全ての物語に共通している説話構造である。

 

 

ということで、村上作品を抽象化した前半部はここまで。

後半部で、その村上作品に惹かれ読み続ける理由を述べてみたいと思います。

 

 

 

そんな村上春樹作品の中でも個人的に好きな作品(初期の作品が多いなぁ・・・。おっと、最近の作品の批判はやめるんだ!)

長編作品

・『風の歌を聴け』     ・『羊をめぐる冒険』  ・『ダンス・ダンス・ダンス』

・『海辺のカフカ』(2005年に「ニューヨーク・タイムズ」紙で、年間の「ベストブック10冊」に選出!)

短編集

・『カンガルー日和』  ・『神の子どもたちはみな踊る』

【吉原校高等部】SCIENCE is ELEGANT vol.貴ガス

ヘリウム
語源:ギリシア神話の太陽神「ヘリオス」に由来
原子量:4.0026 融点:-272.2 ℃ 沸点:-268.934 ℃
ネオン
語源:ギリシア語の「新しい」に由来
原子量:20.1797 融点:-248.67 ℃ 沸点:-246.05 ℃
アルゴン
語源:ギリシア語の「働かないもの」に由来
原子量:39.948 融点:-189.3 ℃ 沸点:-185.8 ℃
クリプトン
語源:ギリシア語の「隠されたもの」に由来
原子量:83.798 融点:-156.66 ℃ 沸点:-152.3 ℃
キセノン
語源:ギリシア語の「外来者・異種族」に由来
原子量:131.293 融点:-111.9 ℃ 沸点:-107.1 ℃
ラドン
語源:ラジウムの崩壊によって発生するため、ラジウムに由来
原子量:222 融点:-71 ℃ 沸点:-61.8 ℃

太陽神・新しいもの・怠惰なもの・隠されたもの・異端者を語源にもつこれらの元素たちは、ただ1つで完結している。つまり、単体の分子を形成するときも1つの原子のみで存在できる。さらには、その安定性ゆえに、基本的には何とも反応しない元素である。もとは、「希ガス」という名前が付けられていたが、アルゴンはこの空気中に約1%の割合存在する。これは、地球温暖化の原因として注目されている二酸化炭素の約0.04%と比べてもはるかに多く、「希」ではない為、高貴なという意味で「貴」と変更された。

赤駒

貴ガスは基本的には反応しない為、不活性ガスとして利用されます。例えば、科学実験を行うとき、作り出す化学物質の反応性が高く、空気中で実験を行うとすぐに反応して分解してしまう場合がある。こんな時は、ヘリウムを充填させた容器内で反応させるとことによって反応することを防いでいる。また、電球内にクリプトンを充填させたクリプトン電球では、光を出しているフィラメントが燃えてしまわないように保護する役割も担っている。

SCIENCE is ELEGANT
「知る」ことで世界が「広がる」、「学ぶ」ことで世界が「色付く」

文理学院吉原校 理系担当 伴野

【吉原校高等部】SCIENCE is ELEGANT vol.ナトリウム

ナトリウム

語源:ラテン語の「soda固体」や「natronソーダ石」に由来

原子量22.99 融点:97.72 ℃ 沸点:883 ℃

 

ナトリウムは食塩などの化合物として存在しており、1807年にイギリスの科学者ハンフリ・デービーが水酸化ナトリウムを電気分解することによって発見した。化合物から単離された金属ナトリウムは、光沢のある銀白色の固体で、水よりも軽く、刃物で切ることができるほど柔らかい。また、金属ナトリウムは空気中で容易に酸化されるうえ、水とは激しく反応して水素を発生するため、石油中で保存される。

 

閑話休題

 

ナトリウムの代表的な化合物に塩化ナトリウムがある。食塩のほとんどがこの塩化ナトリウムであり(約97 %)、栄養成分表にはナトリウム何 gと記載されている。ナトリウムは生体内で、神経伝達、体液のpH調整といった働きがあり、細胞内のナトリウム濃度が一定となるように調整されている。ただし、過剰摂取すると浸透圧の関係により、血管内の水分が細胞内に移動してしまうため、高血圧の原因になってしまう。

 

赤駒

 

ナトリウムの多くは食品関係で使われていますが、それ以外にも工業的にも使われています。ナトリウムは融点が低く、沸点は水よりも高いため、単体もしくはカリウムとの合金という形で原子炉の冷却材に使用されています。日本では高速増殖炉の冷却材として利用されていました。また、ポリ塩化ビフェニルというプラスチックと反応させると、化合物中の塩素と反応して塩化ナトリウムとなる。分子内に塩素を持つプラスチックは環境に大きな負荷をかけるため、ナトリウムによって無害化させるといった、環境保全の面でもナトリウムは使われています。

 

SCIENCE is ELEGANT

「知る」ことで世界が「広がる」、「学ぶ」ことで世界が「色付く」

 

文理学院吉原校 理系担当 伴野

【吉原校高等部】高校生が中学3年生に受験に向けてエールを送りました。

こんにちは。吉原校高等部です。

11月23日(土)、24日(日)は中学3年生の学調特訓が吉原校舎で行われました。
高等部からは若山(数)と織田先生(英)が授業に参加しました!

(織田先生)

(若山)


2日目の閉校式では、高校生から受験生に向けてエールを送りました。
「学調から受験までの間の過ごし方」や「受験勉強をどのような気持ちで乗り越えればよいか」など中学3年生が今知りたいことをお話してくれました。
参加してくれた高校1年生ありがとう!

(ひ)

【吉原校高等部】読書のススメ(その5)

国語科の「THE KING」あらかわです。この校舎ブログでは私が面白いと思った小説や作家をいろいろと紹介し、能書きを垂れたいと思います。

普段から言葉に携わっていると、感性に合わない表現や文体が多々ある一方で、上手い言い回しや美しい表現に思わず感動することもたびたびある。思わず「素晴らしいっ!」って叫んじゃう。英語科の足○先生のように・・・。やっ、違うな。私の場合は心の底から感動しているので。

それはさておき、今回はちょっと変化球。私が今まで読んだ数千の小説作品の中から、独断と偏見で『タイトルが秀逸すぎる小説』を紹介してみよう。ホントはもっとたくさんあるのだが、日本人作家で内容も担保できる作品となるとこの辺りであろうか。ではいってみよう。

『銀河鉄道の夜』宮沢賢治
まずこれは外せない。幼い頃に出会っている人が多いだろうから、昔すぎてこのタイトルと最初に出会ったときの感覚を忘れているかもしれない。
しかしながら、このタイトルは日本が誇る「最高タイトル」である。私もめちゃくちゃ好きだ。もう正解をあげたい。いや、あげる。宮沢賢治の墓に「正解!」って書きたい。もしそういう事件があったら私が犯人だからすぐに通報してくれ。頭の中に広がるイメージ、ナイスすぎます。

『大人は泣かないと思っていた』寺地はるな
ね、私も思ってた。共感がすぎて泣きそう。私が小さな子どもだった頃に大人の涙を初めて見たとき「わ、大人が泣いてる!」と思った瞬間をよく覚えている。
『大人は泣かないと思っていた』というタイトルを見て「分かるなぁ」「確かに」と軽く共感するのもいいんだけど、私としてはその感覚を保持し続けていた作者の感性を褒め称えたい。
日々の生活を送り、成長していく中で少しずつ私たちの感性は風化していく。得るものもあれば、失うものもある。そんな中で、昔失ったものと再会できるのって最高ですよね? ちなみにこの作者はそろそろ本屋大賞にエントリーされるであろう。今のうちに断言しておく。

『いつか記憶からこぼれおちるとしても』 江國香織
「通(とお)って良し!」。あまりの美タイトルに、何の権限もなく通行の許可を与えてしまった。切なすぎるだろ、これ!?エンセリオ、マ・ジ・で! おっと、思わず得意のスペイン語が出てしまった。
人の記憶はたゆたう。元から曖昧なもので、どんなに素敵な記憶だってその瞬間から風化していく。人が介在した時点ですべては無くなる運命、デスティーノである。
だからと言って私たちが日々感じる喜びや幸福、そして素敵なタイトルを見たときに感じる興奮などに意味がないわけではない。紛れもなく私たちが生きる理由がそこにはある。
人という存在の儚さを感じさせながらも、それでも顔を上げて前を見ようとする希望に満ちている。まるで朝の日差しのような眩しさを感じさせるタイトルである。

『私の頭が正常であったなら』 山白朝子(乙一の別名義)
こんなに切なく悲しい願い。ないものを欲しがることで、より悲しさが胸を突くことだろう。異常な私に苦しめられる「私」。でも正常であれたら本当に幸せになれるのだろうか?
正常と異常を分かつものが何かなんて誰にも分からない。それはその人自身が決めることなのかもしれない。
私はこのタイトルを見たとき、ぽっかりと体に空いた穴を、悲しげにさする。そんな弱々しい女性の姿が見えてきた。触れないものを触ろうともがく。その姿は物語そのものだと感じるのだ。乙一はやっぱスゴイ。

以上、私の感性に共感して頂くもよし、ピンと来ない人もそれはそれでよし。感性おかしいだろ!?と思うもよし。思い思いに味わって頂ければ幸いである。

【吉原校高等部】SCIENCE is ELEGANT vol.炭素

炭素

語源:ラテン語の「carbo木炭」に由来

原子量12.01 融点:3550 ℃(ダイヤモンド) 沸点:4800 ℃(ダイヤモンド)

 

炭素は古代から知られている元素で、我々の身近なところに多く存在しています。生命において最も重要な元素といっても過言ではありません。というのも、我々の生体中に存在しているタンパク質や糖といった化合物にはすべて炭素が含まれているからです。化学では、炭素を含む化合物を有機化合物、炭素を含まない化合物を無機化合物といいます。(これからすると、炭素の単体や二酸化炭素も有機化合物ですが、伝統的に無機化合物とすることが多いです)

 

赤駒

 

炭素繊維をご存じでしょうか。これはカーボンファイバーの名前で広く知られており、航空機・ロケット・自動車・人工衛星・スポーツ用品等といった幅広い分野で利用されています。炭素繊維の特徴としては「軽くて強い」ことが挙げられます。鉄と比較すると、重さが4分の1に対して強度が10倍あります。さらには、耐熱性・耐酸性・耐摩耗性にも優れています。しかし、コストの高さやリサイクルの難しさ等の欠点もあるため、そこまで日常生活の中にあふれているというわけではありません。しかし、この先、研究が進めばこのような課題も解決するかもしれません。

 

黄駒

 

炭素の化合物の一番に思いつくのは二酸化炭素ではないでしょうか。現在地球温暖化の原因ともいわれている二酸化炭素ですが、空気中には約0.04 %存在しています。この二酸化炭素の排出を抑える、もしくは効果的に二酸化炭素を除去する研究が世界中で進められています。再生可能エネルギーや電気自動車といったものは二酸化炭素の排出を抑えるこうかがあるものとして研究が進められています。二酸化炭素を除去するものとしては、固体吸着剤を利用して二酸化炭素を大気中に放出しないものや、人工的に作り出した物質で光合成をおこなうことで、植物に頼らずに二酸化炭素を糖に変換するといったものが研究されています。

これらの研究の難しいところは、二酸化炭素さえなくなればいいというわけではないというところです。二酸化炭素が減る代わりに他の有害物質が出てきたりしてはいけないわけです。こうした研究は現在世界中で行われているので、興味のある人はぜひその道に進んでみてはいかがでしょうか。

SCIENCE is ELEGANT

「知る」ことで世界が「広がる」、「学ぶ」ことで世界が「色付く」

 

文理学院吉原校 理系担当 伴野

【吉原校高等部】中央公園で清掃活動を行いました

こんばんは。吉原校高等部です。

先日、11月6日に中央公園で清掃活動を行いました。今回は中学生が主に参加してくれました!!参加してくれた生徒の皆さん、ご協力ありがとうございました。

 

 

 

 

 

 

 

狭いところも連携プレーできれいにしました✨

みんなで川沿いへ、たくさんのゴミがありました!

橋の下も探索🔍

次回の参加もお待ちしております!!
(ひ)

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

冬期講習はこちらから